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VISION-Sの衝撃

富士通は2019年7月25日、2019年度第1四半期(2019年4月〜7月)業績を発表した。LSI、電子部品で構成されるデバイスソリューション事業は、売上高が前年度同期比35.6%減の846億円、営業損益は前年度同期から84億円悪化、77億円の赤字となった。このうちLSI事業の売上高は同80.7%減の179億円となった。
半導体販売会社(富士通エレクトロニクス)、電子部品製造会社を2018年度第4四半期に連結から外すなどの事業再編を進めたことにより、大幅な売り上げ減となった。営業利益についても国内工場の再編費用増加により減益となった。
2019年度通期のデバイスソリューション事業の業績見通しは、売上高が前年度比38.4%減の3,000億円、営業利益はゼロとなっている。LSI事業については売上高400億円にまで縮小する見通しである。
驚きだった。今まで完成車を作ったことの無いメーカーから

発表されたクルマは、高い完成度を誇っていたからだ。
vision-s01
TESLAの現行車がより洗練されたようなデザイン。

そのクルマをCES2020で展示した会社はソニーだった。

VISION-Sはソニーが極めて現実的な形でクルマが進むべき

未来を示したと感じた。

今まで、ソニーが培ってきた技術が自然な形で、

大手サプライヤーが提供する部品と1台のクルマを形成

している。

協力サプライヤーは、BOSCH,マグナ,コンチネンタル,ZFと

いった大手自動車サプライヤーから、クァルコム、NVIDIA、

Brackberryといった通信、半導体メーカーが名を連ねている。

車載カメラ、音響技術、デザイン性、スマートフォンとの

連携、そして、クルマがスマートフォンのように、

数年間は最新のOSに更新され、更にはAIも取り込むことで

学習し、ユーザーフレンドリー化を進める。

大手自動車メーカーやGAFAが自動運転技術に邁進する中、

ソニーは現実的な次の一手を示した。

VISION-Sに組み込まれるのは、合計33個の車載CMOS

イメージセンサー、ToFセンサーなどのセンサー類だ。

これらは、クルマの安全を360度監視することが可能で、

自動走行、自動パーキング、自動車線変更といった

LEVEL2+相当(部分運転自動化)の運転支援を実現して

いる。

また、センサーの役割は車内にも行き届いており、

ドライバーのコンディションを、表情や仕草から

集中状態や疲労の程度を判断し、ドライバーに警告を

促す。さらに、パッセンジャーの気分や状態を把握

することで車内の温度調整を可能とする。
vision-s_montoring
更に車内では、ソニーが今まで培ってきた映像、

音響技術が乗員を楽しませる。

ステアリング横にはワイドディスプレイが搭載され、

そこで動画コンテンツを楽しむことが可能だという。

さらに、各席にはスピーカーが設けてあり、

車内に配置されたスピーカーと相まって、

360度に広がる臨場感あるサウンドを楽しむことが

できるという。
Vision-S_speaker

そして、AI技術は乗員の好みを把握し、記憶することで

乗員好みの室温や音楽に自動的に設定することが

可能だという。

興味深いのはプラットフォームで、床下の全域に超薄型

バッテリーパックを配置することで車内空間を最大限に

確保し、セダン、クーペ、SUV等様々なジャンルへ応用

する事ができるという。
Vision-S_chassis
現時点でソニーが自動車メーカーになる予定はなく、

今回の「VISION-S」はクルマの進化に対してソニーが

どれだけ貢献できるかをアピールするクルマだというが、

ソニーがソニーの長所を生かしてクルマを作ると、既存

自動車メーカーとは異なる視点でクルマを開発できると

いうのが、とても興味深かった。そして、5G以降の

クルマの進化に大きく貢献できるに違いない。

今後ソニーは、日本、アメリカ、ヨーロッパでナンバー

を取得し、試験を続けていくという。

現在、ソニーは電子機器市場の中でも、好調な立ち位置

にいると推測するが、ソニーが今後更に伸びていくため

には、ハードと共に歩むOSやソフトの充実だと考える。

かつて、Appleとソニーの戦いに白黒をつけたのが、

音楽をどのように聞くかというプラットフォームの良し

悪しだった。

Ipodの成功で目覚めたアップルは、OS,コンテンツの充実

を武器にスマートフォンのパイオニアとなり、

巨大メーカーへとのし上がった。

ソニーがスマートフォンの次の戦いの場と位置づける

自動車産業で、OSやプラットフォームで

GAFAを出し抜くことができれば、非常に興味深い。
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最終更新 2020年 1月 08日(水曜日) 17:58  

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