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極小消費電力で動作する量子トンネルトランジスタの開発に成功

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●JST(科学技術振興機構)戦略的創造研究推進事業において、東京大学 大学院工学系研究科の高木 信一教授らは12月4日、極めて小さな電圧制御で動作が可能な量子トンネル電界効果トランジスタの開発成功を発表した。
  
●IoTやモバイル端末のさらなる低消費電力化と電池寿命の延長のため、これまでのMOS型トランジスタに代わる、新たな物理現象を動作原理に用いた革新的なトランジスタの開発が望まれている。量子トンネル効果を用いた電界効果トランジスタ(トンネルFET)は、新たな素子として期待が寄せられている。
  
●一方で、トンネルFETはオン状態とオフ状態とで十分大きな電流比をとることが難しいなど、本質的な課題が数多く残っている。また材料的にも、結晶成長技術を駆使したInGaAsやGaSbなどのIII-V化合物半導体や分子吸着を利用したMoS2やWSeなどは、既存の半導体技術への組み込みや大規模集積化が難しく、実用化の面で大きな課題が残っている。
  
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●上図は今回作製されたトンネルFETの製造工程の概略図である。今回の研究においては、酸化物半導体材料とIV族半導体材料を積層させた構造を検討し、動作実証に成功した。各々は十分実用化レベルにある材料にも関わらず、これらの異なる材料系を組み合わせた研究はこれまでなく、世界で初めての試みだという。
  
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●上図左は、ドレイン電流とゲート電圧の関係を示している。OFF状態では、非常に小さなドレイン電流が達成されている。またON状態とOFF状態の電流比は約8桁で、報告されるトンネルFETの中で最大となった。右は、S係数とドレイン電流の関係である。p型SiとZnOのトンネル接合によりS係数が減少し、最小値で71mV/桁を達成した。
  
(画像はJST プレスリリースより)
  
  
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最終更新 2017年 12月 11日(月曜日) 09:36