Home GNC Letter(配信ニュース)一覧 東北大、GaSeの巨大なスピン軌道相互作用を発見

東北大、GaSeの巨大なスピン軌道相互作用を発見

  
●東北大学大学院工学研究科の研究グループは11月8日、層状半導体GaSeが従来のGaAsに比べて、10倍以上大きなスピン軌道相互作用を示すことを発見したと発表した。
  
●グラフェンの発見以来、層状物質半導体の研究が盛んに行なわれている。グラフェンは機械的強度、熱伝導、移動度が高く様々な応用が期待されている一方で、エネルギーギャップがゼロであり原子層トランジスタとして ON/OFF 比を大きくすることが出来ない欠点がある。
  
●一方、GaSe などのIII-VI 族層状物質半導体は、直接遷移型のエネルギーギャップが有限で比較的移動度が高いことから、原子層トランジスタを目指した研究が行われている。しかしこれまで、GaSe のスピン軌道相互作用の起源について実験的な知見はなかった。
  
tohoku_20171108
  
図 1 は 10 nm の GaSe 薄膜を用いたバックゲート付き素子構造です。図 2 は低温
(T= 2K)における磁気量子伝導度測定結果を示しています。弱反局在※2理論とのフ ィッティングからスピン軌道相互作用の強さを評価したところ、III-VI 族層状半導体 GaSe は、同程度のエネルギーギャップ、価電子帯のスピン分離をもつ III-V 族半導 体 GaAs に比べて 10 倍以上スピン軌道相互作用が強くなることを見いだしました。ま た、バックゲート電圧依存性から、ラッシュバ型のスピン軌道相互作用であることが確 認されました。
●図1は10nmのGaSe薄膜を用いたバックゲート付き素子構造で、図2は低温(T= 2K)における磁気量子伝導度測定結果を示している。弱反局在理論とのフィッティングからスピン軌道相互作用の強さを評価したところ、III-VI族層状半導体GaSeは、同程度のエネルギーギャップ、価電子帯のスピン分離をもつIII-V族半導体GaAsに比べて10 倍以上スピン軌道相互作用が強くなることを見い出したという。
   
tohoku_20171108_2
  
●上図は全GaSeスピントランジスタの概念図である。原子層GaSeにおいては、ゲート電圧によって磁性体に転移することが理論的に予言されており、電界による磁性体転移とラッシュバ効果を組み合わせることで、磁性体を用いない全GaSeスピントランジスタの実現が期待される。
  
(画像は東北大 プレスリリースより)
  
  
oleddp2018_banner
  
semifab_banner
  
   
gncletter_banner
  
  
  
最終更新 2017年 11月 20日(月曜日) 09:30