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産総研、あらゆるものにセンサーの検出部を印刷で形成可能な技術発表

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今回開発した印刷技術を使った浮遊部を持つ微小構造の作製例
(a)文字列状のカンチレバー構造、(b)矩形波状のブリッジ構造
上図:今回開発した印刷技術を使った浮遊部を持つ微小構造の作製例
(a)文字列状のカンチレバー構造 (b)矩形波状のブリッジ構造
  
●産総研は6月1日、カンチレバーやブリッジなどの浮遊部を持つ微小構造を、印刷法により高効率・低コストで製造できる技術の開発成功を発表した。
  
●従来、このような微小な浮遊部の形成には、基板に接した部分を取り除いて宙に浮いた部分を残すエッチング法が用いられてきたが、製造工程数が多く、材料の無駄やエネルギーの消費量が課題となっていた。今回開発した技術では、必要な構造だけを基板に積み重ねて浮遊部を形成するため、製造にかかる時間を従来から80 %削減し、省エネルギー・低コストでの製造が実現できるという。
 
●このような浮遊部を持つ微小構造は、さまざまなセンサーの検出部として用いられるため、IoTの本格的な社会実装への貢献が期待される。また基板には布地やゴムなどのさまざまな素材を使用でき、浮遊部の材料も選択の幅が広く、さらに目的に応じた形態の浮遊部を形成できるなど、プロセスの自由度も高い。
  
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●今回産総研が開発した技術は、ある層を転写する際に、層の一部分を接触させるだけでその層全体を転写し、結果として浮遊部を持つ構造を効率よく形成するものである。オフセット印刷法をベースに、必要な部分だけを乗せるように積層して浮遊部を持つ微小構造を作製する技術であり、産総研は「Lift On-Offset Printing(LOOP:ループ)法」と命名している。
  
●ループ法の最大の利点は、製造にかかる時間を従来から大きく削減できることであり、上図1(c)のように、全製造工程の積算時間は半導体製造プロセスと比較して約80 %削減されるという。全工程を大気中で行い、必要な構造だけを形成していくことで、大幅な時間短縮を可能とした。また、ブランケットの上で転写する構造を準備する工程と、それを受け取る基板上の凸部の形成を、別の基板で並行して行うことも時間の短縮に寄与している。
  
●産総研は今後、多彩な材料をループ法で扱えるようにすることで、高性能化とセンサーバリエーションの充実を図る。また印刷面積の大型化を進め、量産プロセスとしての確立を目指すとした。
  
(画像は産総研 プレスリリースより)
   
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最終更新 2017年 6月 05日(月曜日) 10:27  

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