ジャパンディスプレイ(JDI)は2019年9月26日、同社への資金提供を
目的とするSuwa Investment Holdings, LLCの中核であるHarvest Tech
Investment Management Co., Ltd.が撤退する旨を受領したことを発表
した。第1回、第2回の新株引き受け予定額の一部(3億米ドル)、第
3回新株予約権付社債に係る出資予定額(200 億円)の割当予定先に
対する出資を確約するコミットメントレターを受領していたが、今回
の撤退は、この資金調達が困難になったことになる。JDIはHarvestと
の協議を進めていくとしている。
Harvest Techは、同社と割当予定先との間で、当社のガバナンスに
対する考え方における重要な見解の不一致が生じたことを撤退の理由
としている。
2019年10月からJDIの新社長に就任する菊岡稔氏は、記者会見にお
いて「(ハーベストが離脱しても)当面の資金繰りは万全」「足元は
盤石」などと繰り返し強調している。さらに「10〜11月には500億円
を確保できる」とした。
ただ、菊岡氏の示す「500億円」の調達先は不明瞭。米Appleは、
従来Suwaに対して予定していた約1億ドル(約107億円)はSuwaを
経由せず、直接約2億ドルに倍増させる意向を示している。また、
菊池氏は「有力サプライヤ」から50億円を調達するともしている。
しかし、これでも撤退分には及ばない。
