Home 手のひらに330TBの磁気ストレージ

ソニー・IBM、手のひらサイズで容量330TBの磁気テープストレージ開発

  
●ソニーは8月2日、米IBMチューリッヒ研究所と共同で、面記録密度201Gbit/inch2を達成した磁気テープストレージ技術の開発成功を発表した。手のひらサイズのカートリッジで、理論容量は330TBに達するという。
  
●ソニーが新たに開発した潤滑剤等を採用した磁気テープ技術に加え、米IBMチューリッヒ研究所が手掛けた新開発の記録/再生用ヘッドとサーボ制御技術、信号処理アルゴリズム等を組み合わせることにより実現した。従来の米IBM社製磁気ストレージの面記録密度は9.6Gbit/inch2であり、20倍強の記憶容量となっている。
  
●昨今IoT、データセンタ用途として大容量ストレージへの需要が高まっている。磁気テープは長期保存性のほか、低消費電力、低コスト、省スペースなどにおいて優位性を有しており、今後もデータストレージメディアとしての活用が見込まれている。
  
●テープストレージの高記録密度化には、磁気テープと磁気ヘッドの距離を狭くすることが重要である。また距離の縮小に伴い、テープ表面と磁気ヘッドの接点の摩擦が上昇する傾向があり、より高速で高容量な記録・再生のために、摩擦を抑えて磁気ヘッドがテープ表面を滑らかに走行できるようにする必要がある。
  
  
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●今回の磁気テープ技術の確立にあたり、ソニーはテープ表面と磁気ヘッドの間に塗布する潤滑剤を新たに開発した。この潤滑剤は、テープ表面と磁気ヘッドの走行摩擦を抑える低摩擦特性と、テープ磁性面と潤滑剤の接合を維持するための高耐久性という二つの特性を実現している。
  
●さらに同社は、微細な磁性粒子(グレイン)を有するナノ・グレイン磁性膜の長尺化を可能とした。一般的に磁気テープの成膜時には、製造装置から発生する不純物ガスの影響により、磁性膜の結晶配向の乱れや大きさのばらつきが生じることが課題となっていた。
 
●今回、不純物ガスの発生を抑える新たなプロセス技術を開発し、磁性粒子の大きさが平均7nmというナノ・グレイン磁性膜のスパッタ成膜に用いることで長尺成膜を実現している。この技術により、1000mを超えるテープ長が必要なテープストレージカートリッジ製造の基礎となるプロセス技術を確立した。
  
●ソニーは、同テープ技術を採用した次世代テープストレージメディアの商品化を目指すとともに、さらなる高記録密度化に向けた開発を進めていく。
  
(画像・動画はソニー・米IBM社 プレスリリースより)
  
  
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最終更新 2017年 8月 07日(月曜日) 15:01